蓄電所事業とエレビスタ社との業務提携

皆様、おはようございます。
12月3日(水)、「エレビスタ株式会社との業務提携契約締結に関するお知らせ」をリリースいたしました。
本日は、この業務提携が、これまで当社グループが取り組んできた蓄電所事業の延長線上にあり、その発展形であることをお伝えしたいと思います。

◇これまでの「蓄電所事業」の位置づけ

当社グループは、伊賀市の「忍者エナジーデータセンター」計画において、データセンター・太陽光発電・蓄電所を一体で設計するモデルを掲げてきました。三重県伊賀市の約27万㎡の土地に、最大受電電力20,000kVA規模のデータセンター、発電容量30MWの太陽光発電所、蓄電容量150MWhの蓄電所を組み合わせ、昼間は敷地内の太陽光でデータセンター電力の約3割を賄い、余剰電力を蓄電し、夜間は蓄電所から電力を供給するという構想です。

一方で、太陽光発電所そのものの開発・売却についても、北海道沙流郡ほか8カ所、総面積約27万㎡・総容量21,500kWpのプロジェクトなど、権利・設備を取得して再エネ事業者へ販売する「開発・EXIT型」の投資スキームに取り組んでいます。

これらの取り組みは、個々の案件ごとに完結させるのではなく、ポートフォリオとして束ね、金融・エネルギー両面から価値を高めていくことを目標としてきたものです。

◇エレビスタ社との業務提携のポイント

今回提携するエレビスタ社は、太陽光発電所の売買をワンストップで行う国内最大級のプラットフォーム「SOLSEL」を運営しており、2013年のサービス開始以来、累計取引総額は2,000億円を超えるなど、再エネ案件のソーシングとマッチングに強みを持つ会社です。

また同社は、特定卸供給事業者(いわゆる「アグリゲータ」)として、蓄電所や発電所を束ねて電力市場で取引するビジネスモデルに取り組んでおり、「再エネ×蓄電池」を事業として成立させるためのノウハウを蓄積しています。

その他にも、カーボンオフセットサービス「OFFSEL」の運営、排出量可視化サービス「ミエルカーボン」の運営、GX支援事業を展開されています。

今回の業務提携では、

エレビスタ社:
・蓄電所用地の仕入れ
・土地権利の確保・開発・販売
・アグリゲータとしての電力取引・需要家提案

当社グループ:
・資金調達・ファンド組成などのファイナンス
・蓄電所の管理(アセットマネジメント業務)

という形で役割分担し、双方の顧客に対するアレンジメント、アセットマネジメント業務、コンサルティング、ファンド組成などを共同で行っていきます。

◇社会的意義とこれから

再生可能エネルギーの導入拡大が進む一方で、系統制約や出力抑制など、「再エネを増やしたくても増やしにくい」局面が各地で顕在化しています。そのボトルネックを解消する鍵が、まさに蓄電所とアグリゲータです。

当社は、
・地方におけるクリーンエネルギーの開発
・蓄電所を含む電源ポートフォリオの構築
・それらを支えるデータセンター・サーバーインフラの省エネ化

を組み合わせることで、「電力の安定供給」「脱炭素」「地方創生」という三つの社会的課題の同時解決を目指してまいります。

今回のエレビスタ社との業務提携は、その実現に向けて、蓄電所事業の基盤を一段と発展させていくための重要な一歩です。今後も、一歩一歩着実に前に進んでまいりますので、引き続きご期待いただければ幸いです。

2025年12月8日
北浜キャピタルパートナーズ株式会社
代表取締役会長兼CEO   前 田  健 晴