AI TECH CAMP第二弾

皆様、おはようございます。この三連休は、宮崎県延岡市の延岡学園で「AI TECH CAMP第二弾」を開催致しました。本日は、その責任者であるSUN Digital Transformation 株式会社の水元社長からのメッセージをお伝え致します。

―――以下、SUN Digital Transformation 株式会社の水元社長からのメッセージ―――

『AI TECH CAMP第二弾を終えて』

2025年10月11日から13日にかけて、延岡学園、北浜キャピタルパートナーズ、SUN DX(SUN Digital Transformation)の三者共同で開催したAI TECH CAMP第二弾が無事終了いたしました。

AI TECH CAMPは、中学生を対象としたAIエンジニア体験プログラムです。宮崎県の延岡エリアを中心とした中学生にAIやプログラミングを実際に体験する機会を提供し、自らの適性を確認し将来の可能性や才能を発見してもらうこと、企業の実課題や社会の仕組みに触れることで視野を広げてもらうことを目的としています。私を含むSUN DXの2名が講師を担当しました。24名の中学生が参加し、うち13名が夏からの連続参加となりました。

夏の第一弾は5日間のプログラムで、前半でHTML/CSS、Pythonの基礎を習得し、後半では実際の企業から提示される課題に対する解決策を立案・発表しました。今回の第二弾は3日間で、前半で夏と同様にプログラミングの基礎を学び、後半では株式トレード補助アプリケーションツールの開発に挑戦しました。夏からの連続参加者には、前半により高度なスクレイピング課題にも取り組んでもらいました。

夏からの参加者の成長

スクレイピング課題は、実際の企業から要望のあった「自社主催イベントの申込者情報を自動収集し、メールを送信する」という実務課題です。ゼロからコーディングするのは初めてという状態で、わずか1日半という限られた時間の中での挑戦でした。

印象的だったのは、オーバースペックとも思われる課題に対して、AIを効果的に活用しながら取り組んでいた姿です。課題を分解する能力、部分的に開発を進める能力、そして進みながら考える実行力を発揮していました。ある参加者は申込者情報収集の実装に集中し、別の参加者はメール送信機能まで実装するなど、それぞれが与えられた環境と時間の中で「自分なりの最善」を追求していました。教えてもらう、補足説明を待つではなく、自ら切り拓いていく姿勢に変化していました。

株式トレード補助ツール開発

全員が挑戦した株式トレード補助アプリケーションツール開発では、株価チャートを見るのも初めてという参加者がほとんどでしたが、自ら投資戦略を考え、それをアシストするスクリプトを実装しました。株価チャート分析ツール上で動作するスクリプトという言語を使い、「こういうタイミングで買いポジションをとるために通知を出す」といった独自の戦略をプログラムとして形にしました。

今回は事前に決められた要件を実装するのではなく、参加者自身が要件を考える側と開発する側の両方の役割を体験してもらいました。「教えてもらったことを指示通りにやる」のではなく、正解のない課題であることを認識し、仮説を立て、自らのアイデアをプログラムとして形にしていく過程を踏んでいたことが印象的でした。要件定義から開発まで、エンジニアリングの一連の工程を体験し、創ったものを世の中に公開することで成果を実感してもらうこと、株式市場を通じて経済や世の中を知るきっかけを提供することを狙いとしています。

これからの時代に必要な学び

今回のキャンプで改めて確認できたのは、人それぞれ特性もやり方も異なり、答えも一つではない課題に対しては、環境とミッションを与えることが重要だということです。これからの社会は、答えのない課題に取り組む時代です。社会に出れば、教えてもらったことを指示通りにやるのではなく、自ら考え、必要なスキルを身につけ、貢献していくことが求められます。与えられた環境の中で、各自が自分のペースとスタイルでミッション達成に向けて取り組む。このコーチング型の学習スタイルは、2026年度に延岡学園で新設される情報テックリート科の核となる教育手法です。

全員が難しい課題にAIと学んだプログラミングスキルを活かし、それぞれの成果物を作り上げました。このキャンプでの手応えは、来年度の新学科開設に向けた大きな自信となっています。引き続き、様々な特性を持つ生徒たちの才能を引き出せる教育環境の実現に向けて取り組んでまいります。

―――以上―――

今後の未来を支える人材育成も推進してまいります。引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。

北浜キャピタルパートナーズ株式会社
代表取締役会長 前田 健晴